人と会話する機会の多いオフィスでは、食後など口臭が気になるタイミングも少なくありません。昼休みには歯磨きをするのが理想ですが、仕事が忙しかったり時間なかったりするケースもあるでしょう。

今回は、給茶機の導入が従業員の口臭予防に役立つかもしれない、という耳寄りな情報をお届けします。給茶機の導入を検討中の場合は、ぜひ参考にしてください。

冬は乾燥で口臭が気になる季節

オフィスで働いていると、人や自分の口臭が気になることがあります。とくに、冬場は口の中が乾燥しており、口臭が強くなりやすいといわれています。寒暖差が大きく、ストレスによって交感神経優位となり、唾液が分泌されにくくなるのも原因のひとつです。

最近は新型コロナウイルスの影響もあり、マスクをしていることで口臭に気づくケースも少なくありません。

スマホ口臭とは？

スマートフォンの普及により登場したのが、「スマホ口臭」です。口臭の原因となる舌の上の菌は、通常であれば分泌された唾液で洗い流されます。しかし、スマートフォンを長時間見ていると、口の中が乾燥し、唾液が分泌されません。その結果、口臭が発生しやすくなってしまうのです。多くの現代人は、スマホ口臭の予備軍といえるでしょう。

同様の現象は、パソコンの画面を長時間見ることの多いオフィスでも発生しやすいといわれています。

給茶機の設置は口臭予防につながる？

従業員の口臭予防には、給茶機の設置が効果的かもしれません。今回は、給茶機が口臭予防につながる理由を2つご紹介します。

定期的な水分補給の機会になる

前述の通り、口臭の発生原因は、舌の上や歯の周辺に発生した菌です。口の中が乾燥しているときに生じやすく、定期的に水分補給をして、口の中が乾かないようにすることが大切です。

しかし、仕事中喉が乾いた場合でも、「コンビニや自販機に飲み物を買いに行くのが面倒」「時間がない」などの理由で、飲み物を口にしない方もいるでしょう。就業時間中に数回しか飲み物を口にしない、という方もいるようです。

オフィスに給茶機を設置することで、外出せずに手軽にドリンクを飲むことができ、定期的な水分補給が可能になります。コンビニに行くのが面倒、という方でも安心です。水分補給によって口の中の乾燥を防ぐことができれば、口臭の発生原因となる菌を抑制でき、嫌なにおいの防止につながります。

1日に必要な水分の量は、成人の場合2から2.5リットル前後といわれています。食材からも水分が摂れるため、すべてを飲み物で補う必要はありませんが、1.5リットル程度は摂取したいところです。オフィスに給茶機を設置することで、水分補給の良い機会になります。

紅茶に含まれる2つの成分

紅茶に含まれる主な成分は、以下の2つ。

• 紅茶ポリフェノール
• フラボノイド

それぞれの成分について日々研究が行われていますが、とくに注目を集めているのが、紅茶ポリフェノールのもつ「タンパク質分解酵素の作用を抑える」働きです。タンパク質分解酵素は、口臭の原因となる歯周病菌を分泌している成分です。紅茶ポリフェノールがこの作用を抑えてくれるため、口臭予防が期待できます。また、フラボノイドについても、「ニンニクの嫌なにおいを減らす」という実験結果が報告されています。

このように、給茶機を設置することで紅茶を飲む機会が増えると、紅茶ポリフェノールやフラボノイドの働きで口臭成分の抑制が期待できるでしょう。

口臭対策には昼食時の歯磨きも効果的

より確実に口臭を予防するためには、前述の通り、昼食後の歯磨きも効果的です。自身だけでなく周囲を不快にしないためにも、昼食後はできる限り歯磨きを心がけましょう。

口臭予防効果を高めるには、通常の歯磨きに加えて舌ブラシも活用するのがおすすめです。専用のブラシを使用して舌の上に付着した菌を取り除くことで、より高い口臭予防効果が期待できます。

近年、舌の上のケアで注目を集めているのが、泡タイプの歯磨き。ブラシを使用せずに、舌の上に泡を直接乗せて、においの原因菌を取り除いてくれます。ほとんど時間をかけずに歯磨きができるため、忙しい会社員の方にも最適なアイテムです。

新型コロナウイルス対策としても、歯磨きが推奨されています。オフィスでは、従業員全員が昼食後に歯磨きをするようルール作りをするのも良いでしょう。